実父の介護と死、「ケア」との出会い―――
フランス・パリを拠点に俳優としてのアイデンティティを追求してきた竹中香子がいま示す、
ケアと演技の交差点
2022年に亡くなり、パーキンソン病を患っていた実父の生活に10余年寄り添った訪問介護チームの「ケアの技術」に感銘を受けた俳優・竹中香子は、父の死と「ケア」に改めて向き合うため、高齢者福祉施設にアーティストが一定期間滞在するプロジェクト「クロスプレイ東松山」に参加する。2023年12月の滞在中、「ただ、そこにいる」という立場に一度は俳優としてのアイデンティティ・クライシスに陥りながらも、利用者と介護者と共に過ごす時間の中で、自身が長年取り組む「演技」と「ケア」の重なりを見出していく。誰かをケアをするとき/演じるとき、自分と異なる相手とどのように関わり、想像することができるのか?
ハイドロブラスト代表で近年竹中の盟友として活動する太田信吾の身体と演技と共に、「ケア」の根源に迫るこのパフォーマンスは、決して分かりえない他者とそれでも関わり合おうとする私たちの間に小さな風穴を開けてみせるだろう。
【公演日時】
5月31日(金) 14:00/18:00
6月 1日(土) 14:00/18:00
6月 2日(日) 14:00
開場・受付開始:開演の20分前/上演時間:約70分
10歳以上推奨
当パフォーマンスでは、皆様にリラックスした環境で鑑賞いただけるよう、下記の内容を実施いたします。
事前に知らせておきたいことや気になさることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・受付等で筆談対応可
・上演中の会場からの出入り自由
・会場内の照明は、完全に暗くはなりません。
・突然大きな音が出る場面はありません。
・介助者の方はチケット料金無料(*)
・きこえない・きこえにくい方のための上演台本貸出(*)
・外に出やすい席、車椅子での鑑賞スペースあり(*)
・託児サービス(*)
(*)チケットを購入後、予約日の2週間前までに下記お問い合わせ先宛にメールにてご連絡ください。ただし、定員に達し次第受付を終了しますので、予めご了承ください。
【クロスプレイ東松山とは】
高齢者福祉施設に年間を通じて様々なアーティストが滞在し、施設を拠点にした作品制作等の活動を通して、利用者や職員と文化的な交流をはかるプロジェクト。医療法人保順会と一般社団法人ベンチが共同主催。https://note.com/crossplay/
【ハイドロブラスト】
2019年に、映画監督の太田信吾がアート作品を手掛ける団体として設立。2022年より、竹中香子がプロデューサーとして加入。企画ごとに役割を規定し、複眼的な作品創作を目指す。ハイドロブラストとは、高水圧をノズルから鋳物の表面に噴射し、掃除をする方法である。社会の中に規定された、あらゆる境界や断絶、固定観念を、芸術という手段を用い噴射することで霧散・除去・洗浄し、社会の多様性を担保することにつなげていきたいという思いで命名された。
竹中香子 プロデューサー・俳優・演劇教育
2011年に渡仏し、日本人としてはじめてフランスの国立高等演劇学校の俳優セクションに合格し、2016年、フランス俳優国家資格を取得。パリを拠点に、フランス国公立劇場を中心に多数の舞台に出演。2017年より、日本での活動も再開。俳優活動のほか、フランスの演劇教育や創作現場におけるハラスメント問題に関するレクチャーやワークショップを行う。2021年、フランス演劇教育者国家資格を取得。主な出演作に、市原佐都子作・演出『妖精の問題』『Madama Butterfly』。太田信吾との共同企画、映画『現代版 城崎にて』では、プロデュース、脚本、主演を担当し、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2022にて優秀芸術賞を受賞。
太田信吾 映画監督・俳優
1985年長野生まれ。早稲田大学文学部卒業。大学では哲学・物語論を専攻。『卒業』がIFF2010優秀賞を受賞。初の長編ドキュメンタリー映画『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(13)がYIDFF2013をはじめ、世界12カ国で配給された。その他、監督・主演作に劇映画『解放区』(14)、近作にドキュメンタリー映画『想像』(21)。チェルフィッチュ『三月の5日間』香港公演(10)で初舞台、俳優としても活動。主な出演作にKAATプロデュース『未練の幽霊と怪物』、岡田利規 作・演出『わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド』。監督最新作『沼影市民プール』は、第1回沖縄環太平洋映画祭インダストリー部門にて、最優秀企画賞を受賞。
【関連トークイベント:ケアを考える】
会場:YAU CENTER
料金:無料(予約優先)
フォームにて予約受付中!!https://forms.gle/T275Uka4ERVQ5DX46
①やどかりハウスをめぐって
日時;5月9日(木)19:30〜
ゲスト:もとしましょう、秋山紅葉(NPO法人 場作りネット)
登壇:竹中香子、太田信吾
進行:宮崎晋太朗
[やどかりハウスとは]
長野県上田市にある劇場やゲストハウスを運営する「犀の角」とNPO「場作りネット」が2020年12月からはじめた取り組みで、「犀の角」ゲストハウスに1泊500円で泊まることができる。https://note.com/yadokarihouse22/
②クロスプレイ東松山公募アーティストを招いて
日時:5月29日(水)18:30〜
登壇:竹中香子、仁禮洋志、野村眞人、萩原雄太
進行:宮崎晋太朗
【会場情報】
YAU CENTER
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1F
JR京浜東北線・山手線「有楽町駅」国際フォーラム口より徒歩2分
東京メトロ有楽町線「有楽町駅」(D1)、日比谷線、千代田線「日比谷駅」(A6)直結
都営地下鉄三田線「日比谷駅」直結(B3・B4)
【チケット情報】4月29日11時より発売開始!!
料金:2,500円
予約:Peatixにて、事前精算のみ受付(当日受付なし)
※全席自由席
好評につき『ケアと演技』はすべての回が予約受付終了となっておりましたが、会場構成を検討し増席の上、下記の通りすべての回において若干枚数の追加予約を受付いたします。 お席に限りがございますので、ぜひこの機会をお見逃しなく!
■追加予約開始日時:5月27日(月)18:00〜
■対象日時・枚数:すべての公演回・若干枚数
■取扱い:https://hydroblast-4.peatix.com/
※なお、当日券はありませんので、ご予約なく当日ご来場いただきましてもご入場いただけません。予めご了承ください。
【クレジット】
作・演出:竹中香子
出演:太田信吾・竹中香子
脚本編集協力:萩原雄太(かもめマシーン)・太田信吾
稽古観察:宮崎晋太朗・大崎晃伸
舞台監督:守山真利恵
音楽:島崎智子・服部将典
制作:佐藤瞳
プロデュース相談:武田知也(bench)
宣伝デザイン:内田美由紀(NORA DESIGN)
広報イラスト:satona nishimaki
プレイベント記録・当日運営協力:有吉玲
企画制作:ハイドロブラスト、一般社団法人ベンチ
主催・製作:ハイドロブラスト
共催:有楽町アートアーバニズム YAU
協力:医療法人社団保順会 / 後援:株式会社デューズ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【東京ライブ・ステージ応援助成】
【問い合わせ先】
info@hydroblast.asia(ハイドロブラスト)