想像する、応答する、ここに場が生まれるー
「ケア」と「演技」が響き合う対話のプロジェクト、 新たな “劇場版” を携え2026年秋・墨田にて開幕!
2022年、パーキンソン病を患う実父の生活に10余年寄り添った在宅介護チームの「ケアの技術」に感銘を受けたアーティストの竹中香子は、父の死と「ケア」に改めて向き合うため、高齢者福祉施設でのアーティスト・イン・レジデンス・プログラム「クロスプレイ東松山」に参加する。そこで利用者や介護者と過ごす時間の中で、自身が長年取り組む「演技」と、「ケア」に重なりを見出し、ケアを巡る旅が始動した。
2024年東京での初演から、国内4都市での「上演」とケアの実践者を交えた対話「ラーニングルーム」を重ね、複数の声が交差する場をつくってきた本作。竹中香子と太田信吾の身体と演技の交差、音楽家の島崎智子のピアノと服部将典のコントラバスが紡ぐ生演奏の情景が、2026年秋、新たに"劇場版"として生まれ変わる。誰かをケアするとき/演じるとき、自分と異なる相手とどのように関わり、想像することができるのか?——私の、他者の、境界を揺るがせ、今を生きる私たちが共に在るための術を照らし出す。
企画者より
私は、「演技」とは誰かになる技術ではなく、誰かに応答する技術なのではないかと考えています。 人はそれぞれ異なる経験や記憶を抱えて生きています。そのため、同じ出来事を前にしても、見えている現実は少しずつ異なります。だからこそ、自分の見方だけを握りしめるのではなく、他者の世界を想像しながら関わり続けることが必要になります。
『ケアと演技』は、ケアと演技に共通するその営みを見つめるプロジェクトです。上演や対話を通して、自分とは違う誰かと出会い直す時間を、皆さんと共有できれば嬉しく思います。
竹中香子
◯上演タイムテーブル
2026年
9月11日(金)19:00
9月12日(土)13:00
9月13日(日)13:00
・受付開始:開演45分前
・開場:開演30分前
・上演時間:約70分予定
・上演言語:日本語
◯会場
すみだパークシアター倉
東京都墨田区横川1-1-10(入口は大横川親水公園側)
東武亀戸線「曳舟駅」・京成押上線「京成曳舟駅」より徒歩5分
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/hvoarMTABuidN9Tz7
◯チケット情報
Peatix(https://sumida-artfest-hydroblast.peatix.com/)にてご予約ください。
全席自由席(整理番号付き)
・一般:3,000円
・墨田区民割引:2,500円
・U-25:1,500円
・障害者割:1,500円
*介助者(付添人)の方1名はチケット料金無料
『ケアと演技』「ラーニングルーム」
「ラーニングルーム」は、「ケア」と「演技」をテーマにひらかれる、思考と対話と実践の場です。アートや福祉に関わる人々の経験や問いを持ち寄り、ともに学び、ともに考えます。上演を観る・観ないにかかわらず、どなたでも自由に参加できます。
● 参加無料
● 途中入退室自由
● 専門知識や経験は問いません
日程:2026年8月〜9月(全4回)
各回無料・要予約(定員あり)
Peatix(https://sumida-artfest-hydroblast.peatix.com/)にてご予約ください。
ラーニングルーム①②会場:社会福祉法人興望館
東京都墨田区京島1-11-6
JR総武線「錦糸町駅」、都営浅草線・京成線・半蔵門線・東武線「押上駅」より徒歩約15分
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/uEynZaAQjYYFg3Hy6
ラーニングルーム③④会場:すみだパークシアター倉
東京都墨田区横川1-1-10(入口は大横川親水公園側)
◯ラーニングルーム各回詳細
①8月26日(水)18:30〜20:30 ワークショップ「誰かに「わたし」を貸してみる」
ファシリテーター:竹中香子
たまには「わたし」を誰かに預けて、休憩してみませんか。このワークショップでは、自分のケアの経験を語り、それを別の参加者が「私」の物語として語れるよう、一緒に耳を傾け、想像していきます。自分の物語を他者が「わたし」で演じる姿を見ることで、少し距離を置いて眺めたり、新しい見方に出会ったりする時間です。
@社会福祉法人興望館
②8月27日(木)18:30〜20:30 トーク「福祉施設にアーティストがやってくる」
ゲスト:青木彬(インディペンデント・キュレーター/社会福祉士)、武市雄介(アーティスト)、武田奈都子(デイサービス楽らく施設長/社会福祉士)、新妻葉子(東京藝術大学 芸術未来研究場 特任助教)
進行:竹中香子
墨田区で100年以上続く地域福祉施設「興望館」と協働を続ける「すみだ五彩の芸術祭」のディレクター・青木彬氏を迎え、『クロスプレイ東松山』『アーティスト・イン・そんぽの家』など、福祉施設に芸術家が滞在する取り組みを手がかりにトークを行います。現場をつなぐ人たちの実践から、ケアと芸術が出会う場の可能性を、参加者のみなさんとともに考えます。
@社会福祉法人興望館
③9月12日(土)14:30〜16:30 トーク「「わたし」の複数性に驚く」
ゲスト:村瀬孝生(宅老所よりあい 代表)
ケアの現場では、相手と深く関わるなかで、自分でも知らなかった「わたし」に出会うことがあります。それは、自分の内側に隠れていた本当の自分を見つけることではなく、他者との関係のなかで、新しい「わたし」が立ち上がる経験なのかもしれません。福岡で先進的なケアを実践してきた村瀬孝生氏を迎え、人との関係のなかで変わり続ける自己について伺います。
@すみだパークシアター倉
④9月13日(日)14:30〜15:30 鑑賞対話「あなたのケアの物語を教えてください」
ファシリテーター:田村かのこ(アートトランスレーター)
上演後、語り手は舞台の上の俳優から観客へと移ります。『ケアと演技』をきっかけに思い出された、それぞれの「ケアの物語」をぜひ教えてください。誰かの物語に耳を傾け、自分の物語を語るなかで、過去の経験や、言葉にならなかった不安やもやもやと、もう一度出会い直す時間です。
@すみだパークシアター倉
『ケアと演技』のこれまでの公演の記録や作品のモチーフになるアイテムを展示しつつ、今回の「劇場」という場所の中に単なる舞台美術ではなく様々な人が作品を共有するための仮説的な「居合わせ/もう一つの居場所」を考えるための空間づくりを目指します。
このプロジェクトの会場では、ひとりひとりが過ごしやすい環境を目指しています。
事前に知らせておきたいことや気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
<上演環境について>
・鑑賞は10歳以上を推奨します。
・突然大きな音が出る場面はありません。楽器による生演奏を行います。
・完全暗転(会場内の電気が全て消灯した状態)はありません。
<アクセシビリティについて>
・受付や場内の案内スタッフは筆談ができます。
・上演中の会場からの出入りは自由です。
・上演空間を模した「ふれる模型」の展示あり。誰でもふれることができます。
・必要に応じて、ご自身が安心できるアイテム(イヤーマフ、フィジェットトイ等)をご持参ください。
下記(①〜⑤)をご希望の方は、チケットを購入後、予約した公演日の2週間前までにお問い合わせ先(Peatixのメッセージ/メールアドレス:sumida_artfest@city.sumida.lg.jp)宛にご連絡ください。ただし、定員に達し次第受付を終了する可能性がございます。予めご了承ください。
① 外に出やすい席、車椅子、ストレッチャーでの鑑賞スペース
② 日本語字幕を見ながら鑑賞する席
③ 見えない・見えにくい方向けの「ふれる模型」を用いたミニ作品説明会
④ 見えない・見えにくい方を対象に、同伴者が上演中の視覚情報をささやきながら鑑賞できる席
⑤ ほじょ犬同伴で鑑賞可エリア
竹中香子(たけなか・きょうこ)
プロデューサー・俳優・演劇教育者
日本人として初めて仏国立高等演劇学校に合格し、俳優及び演劇教育者国家資格を取得。2025年、家でのケアの物語を紡ぐ 『サテライト・コール・シアター』(BUG)を制作。パリと東京を拠点に、太田信吾監督作品すべての海外展開プロデュースと並行し、「演技を、他者を想像するためのツールとして扱うこと」をモットーに、アートプロジェクトの企画を行う。
ラーニングルーム② トーク「福祉施設にアーティストがやってくる」
青木彬(あおき・あきら)
1989年生まれ。社会福祉士。現在は東京、京都を拠点に活動。首都大学東京インダストリアルアートコース卒業。アートを「よりよく生きるための術」と捉え、アーティストや企業、自治体と協働して様々なアートプロジェクトを企画している。主な活動に「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」ゲストキュレーター(横須賀市,2024)、「三島満願芸術祭2026」ゲストキュレーター(三島市,2026)、まちを学びの場に見立てる「ファンタジア!ファンタジア!─生き方がかたちになったまち─」ディレクター(墨田区,2018~)などがある。『幻肢痛日記』(河出書房新社)著。
武田奈都子(たけだ・なつこ)
デイサービス楽らく施設長。社会福祉士。(医)保順会常務理事。玉川大学芸術学部、英国ラバンセンターにて舞踊を学ぶ。大学卒業後、パフォーマンスシアター水と油制作、フリーランスのアートマネージャー、フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局を経て、2012年(医)保順会の理事就任。‘22年よりデイサービス楽らく施設長に就任し、「クロスプレイ東松山」を通して、福祉とアートが交わる場の創出・実践に取り組んでいる。
武市雄介(たけち・ゆうすけ)
1996年埼玉県生まれ、2024年東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業。
2023年浦安藝大との連携で浦安をフィールドにドキュメンタリー映画「豊田たばこ店」を制作。2024年から「アーティストinそんぽの家S王子神谷」のレジデンスアーティストとして高齢者向け住宅で暮らしている。
レジデンスでは施設の日常と数名の入居者と自身の心の変化を重ね「居場所」をモチーフとしたドキュメンタリー映画を制作しながら、隣人として入居者の日常を維持するための活動「絵画教室」「映画とコーヒーの会」などを定期的に行っている。
新妻葉子(にいつま・ようこ)
東京藝術大学 芸術未来研究場 特任助教。
地域とアート、ケアとアート、研究とアートなど、領域が滲む領域で活動を続けている。2024年より現職、2018年〜2023年まで東京藝術大学の社会人講座Diversity on the Arts Project(通称:DOOR)で特任助手を務める傍ら、全学的な展覧会や地域プロジェクトを担当してきた。これまでに携わった主な企画として、「大地の芸術祭」(2003, 新潟)、「ART SETOUCH 2010」(2010, 香川/岡山)、「フェスティバル/トーキョー」(2011, 東京)、「さいたまトリエンナーレ」(2016, 埼玉)、「ヨコハマ パラトリエンナーレ」(2017, 神奈川)。藝大では「ひみつジャない基地」(2019-22, 愛媛)、2018から現在まで「アーティスト・イン・そんぽの家」王子神谷(東京)/嵯峨野(2020-22,京都)、JFAとの連携「センサリールームプロジェクト」(2021年〜,東京/ 神奈川)、「芸術未来研究場展」(2023年〜, 東京)、香川大学との連携「Siome」、などを担当している。
ラーニングルーム③ トーク「「わたし」の複数性に驚く」
村瀨 孝生(むらせ・たかお)
宅老所よりあい 代表
福岡県飯塚市出身。東北福祉大学卒業。1988年、特別養護老人ホーム生活指導員。1996年、第2宅老所よりあい所長、2015年よりあいの森施設長。2022年よりあいの森施設長退任 現在:よりあい統括所長:社会福祉法人福岡ひかり福祉会理事。
「住み慣れた街で自分らしく暮らす」を理念とした実践に取り組む。著書に「「おばあちゃんが、ぼけた」「看取りケアの作法」「シンクロと自由」「ぼけと利他」等。
ラーニングルーム④ 鑑賞対話「あなたのケアの物語を教えてください」
田村かのこ(たむら・かのこ)
アート専門の通訳・翻訳者の活動団体Art Translators Collective代表。アートトランスレーターとして、人と文化と言葉の間に立つ媒介者の視点から翻訳の可能性を探りながら、それぞれの場と内容に応じたクリエイティブな対話のあり方を提案している。札幌国際芸術祭2020では、コミュニケーションデザインディレクターとして、展覧会と観客をつなぐメディエーションを実践。2026年3月には、シアターコモンズ ‘26にて「翻訳の葬式」プロジェクトを企画、マユンキキとの共同パフォーマンス作品『がんばっていこう』を発表した。東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻学術インストラクター。
『ケアと演技』出演
太田信吾(おおた・しんご)
1985年長野生まれ。早稲田大学文学部卒業。初の長編ドキュメンタリー『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(13)が山形国際ドキュメンタリー映画祭をはじめ、世界12カ国で上映。その他、監督・主演作に劇映画『解放区』(14)、『想像』(21)。チェルフィッチュ『三月の5日間』香港公演(10)で初舞台、俳優としても活動。出演作にKAATプロデュース『未練の幽霊と怪物』など。
島崎智子(しまさき・ともこ)
本音とファンタジーの音楽表現。心が響き合う世界を志しています。1976年大阪生まれ。3歳からエレクトーンを習う。これまでのライブ数は約2500本、オリジナルアルバム22作品リリース。拠点東京でオーケストラお披露目準備を進めつつ、弾き語りソロで全国を周る。劇伴、劇中歌作曲、CM歌唱、結婚式の音楽プロデュースと演奏等も行う。音楽で貴方の人生に伴走させて頂きます。
服部将典(はっとり・まさのり)
1979年生 愛知県出身。コントラバス・エレキベース奏者。参加バンドとして、NRQ、Bloodest Saxophone、浮と港、中西レモン&いえづとバンド、パッカサタン、みたらし団子ズ。ほか、すずめのティアーズ、yojikとwanda、伴瀬朝彦、島崎智子、荒井伝太、良元優作などのバンドセットに参加中。コントラバスソロ・弾き語り、ストリングスアレンジ、作詞作曲など鋭意取り組んでおります。
写真:加藤甫(2024年4月「デイサービス楽らく」での公演より)
クロスプレイ東松山
埼玉県東松山市唐子地区にある高齢者福祉施設「デイサービス楽らく」にアーティストが滞在・宿泊し、リサーチや作品制作を通して、利用者や職員と文化的な交流をはかるプロジェクト。ケアの現場にアーティストが滞在することにより、同じ場所にいる利用者や介護職員の時間と、アーティストの時間が交わることを重視する。例えば利用者の空き時間にアーティストが話をしたり、アーティストのクリエーションを利用者が見学するなど、アーティストが施設で「すごす」ことを大事にすることで、双方向の対等なコミュニケーションが生まれる場づくりに取り組む。
note:https://note.com/crossplay
ハイドロブラスト
太田信吾(映画監督・俳優)と竹中香子(プロデューサー・俳優)による、映画と演劇作品を手掛ける団体。企画ごとに役割を規定し、複眼的な作品創作を目指す。代表作に、舞台『最後の芸者たち リクリエーション版』(パリ日本文化会館)、『サテライト・コール・シアター』(BUG)、映画『沼影市民プール』は、ニュージーランドのアカデミー賞公認ドキュメンタリー映画祭Doc Edgeにて世界初演、2026年度全国公開を控える。
お問い合わせ
すみだ五彩の芸術祭 事務局(墨田区地域力支援部文化芸術振興課)
メールアドレス:sumida_artfest@city.sumida.lg.jp(土日祝日を除く)
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『ケアと演技』
作・演出:竹中香子
出演:太田信吾、竹中香子
音楽:島崎智子、服部将典
舞台美術:中村友美
照明:吉田一弥(DEZAR inc.)
音響:和田匡史
舞台監督:河内崇
アクセシビリティ・コーディネート:米満香菜
制作:佐藤瞳
プロデュース相談:武田知也(bench)
宣伝デザイン:内田美由紀(NORA DESIGN)
写真:加藤甫
企画制作:一般社団法人ハイドロブラスト
制作協力:一般社団法人ベンチ、医療法人社団保順会
後援:株式会社デューズ
主催:「すみだ五彩の芸術祭」実行委員会、墨田区
令和8年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業本事業の鑑賞サポートは、誰もが芸術文化に触れることができる社会の実現に向けて、「東京文化戦略 2030」の取組「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」の一環としてアーツカウンシル東京が助成しています。