2024年12月15日の読売新聞に映画『煙突清掃人』に関しての記事が掲載されました!
読売新聞オンラインから全文お読みいただけます。
84歳「煙突屋」密着映画 墨田の銭湯短編版上映へ 消えゆく風景「今記録」
2023年度、ハイドロブラストプロデューサー竹中香子が、公募アーティストとして参加した「クロスプレイ東松山」に、2025年度は、アソシエイトアーティストとして関わらせていただきます。
「クロスプレイ東松山」は、高齢者福祉施設に年間を通じて様々なアーティストが滞在し、施設を拠点にした作品制作等の活動を通して、利用者や職員と文化的な交流をはかるプロジェクトです。
2024-2025プログラムでは、竹中香子が滞在の経験を踏まえて創作された演劇作品『ケアと演技』(2024年5月初演)を、職員向けにデイサービス楽らくで上演。鑑賞後にはアーティストと職員の対話の時間をつくります。
また、一般観客向けにも公演を開催し、「クロスプレイ東松山」の取り組みを広く共有する機会とします。
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アーティストコメント:
みなさん、こんにちは。ハイドロブラストプロデューサー、竹中香子です。私はフランスの公共劇場を中心に俳優として数多くの作品に関わってきましたが、ある時、フランスの客席は圧倒的に白人層で埋め尽くされていることに気づきました。そこで、自分から動かなければ出会えない観客層がいることを痛感し、現在は、劇場にきてもらうのではなく、自分から「出向く」ということを大切にアートプロジェクトの企画を行なっています。昨年度公募アーティストとして参加した『クロスプレイ東松山』は、まさに自分から「出向く」ことでしか出会えない経験でした。介護士さんや利用者さんと過ごした時間は、私たちは同じものをみて違うことを感じている、という至極当たり前のことへの戸惑いと葛藤の連続でした。何に価値を感じ、何に希少性を感じるのか、の背景に潜む断絶ときちんと向き合い、「違う」ことを恐れるのではなく、歓迎できるようになりたい。クロスプレイ滞在を経て創作された『ケアと演技』という作品を通して、自己表現のためでなく、他者を想像するためのツールとして、演技という行為がもたらす他者との優しいつながりのかたちを模索します。
【公募プログラム滞在時記事】
『ケアと演技』舞台写真 (撮影:加藤甫)
2024年12月8日にすみだ生涯学習センターにて上映させていただいたドキュメンタリー映画「煙突清掃人」ワークインプログレス版ですが、来週より墨田区の3つの銭湯にご協力いただき銭湯ループ上映を行います。
銭湯文化に関わる職人の技術を伝承すべく、国内でも減っている「煙突清掃」の職人を取材。墨田区で暮らす煙突清掃人・齋藤良雄さんの手仕事を軸に齋藤さんと墨田区の地域住民、および震災で大きな被害を受けた能登半島・珠洲市の銭湯との交流を描く現在制作進行中のドキュメンタリー映画の短編版を特別上映いたします。銭湯に入りがてら、ぜひ作品に立ち会っていただければ幸いです!
12/20,21,22 16:00~17:00 25:00~26:00
【松の湯】
東京都墨田区緑3丁目4-6
12/16-21 営業時間中
【電気湯】
東京都墨田区京島3丁目10-10
12/22 8:00~12:00
出演:齋藤良雄、新谷健太(あみだ湯)、伊藤直(良の湯)、大久保勝仁(電気湯)、他
撮影協力:墨田区浴場組合、良の湯(墨田区)、電気湯(田区)、あみだ湯(珠洲市)、隅田川神社、ヘアサロンWASAKI、齋藤家の皆さま 他
監督・撮影・編集:太田信吾 プロデューサー:竹中香子 撮影:上ノ園芳樹
制作プロダクション:ハイドロブラスト
すみゆめは、葛飾北斎が90年の生涯を過ごした隅田川流域で、墨で描いた小さな夢をさまざまな人たちの手で色付けしていくように、芸術文化に限らず、森羅万象あらゆる表現を行っている人たちがつながりながら、この地を賑やかに彩っていくことを目指すアートプロジェクトです。開催期間中はまちなかや隅田川を舞台に、主催事業やプロジェクト企画を行うとともに、すみゆめ参加者や関心のある人たちが集う「寄合」(毎月開催)で相互に学び、交流する場を創出していきます。またメイン期間以外にも、すみゆめの趣旨に賛同する企画を「すみゆめネットワーク企画」として広報連携するなど、一年を通して活動しています。(すみゆめ公式HPより)
高齢者福祉施設に年間を通じて様々なアーティストが滞在するプロジェクト「クロスプレイ東松山」への参加をきっかけに、「ケア」に関する作品を企画しているハイドロブラストプロデューサーの竹中さんが、マガジンハウスによる福祉をたずねるクリエイティブマガジン「こここ」に寄稿しました。
テーマは、マンガに潜む「ケアの視点」ということで、フランスで2021年に出版されて以降、カップル間のクリスマスプレゼントとしても大人気となった漫画『避妊男子』について紹介されています。
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「ケア」を感じたマンガを教えてください。組織開発コンサルタント、俳優、福祉施設所長、介護福祉士の選ぶ4作品
私たちの身の回りで、幅広く使われている「ケア」という言葉。そこに込められた意味は多様でありながら、異なる人と人とが同じ社会で生きていくためのヒントがたくさんつまっているように思います。
「これは『ケア』かもしれない、と感じたマンガを教えてください」。そんなお願いを、編集部では今年も4名の方々にしてみました。
・勅使川原真衣さん/組織開発コンサルタント
・村瀬孝生さん/福祉施設 所長
・竹中香子さん/俳優
・竹内孝予さん/介護福祉士
人が“その人らしく生きていく”ために、どんなケアの形があるでしょうか。ぜひみなさんもマンガ作品を手に取りながら、考えてみてください。